はじめに
研磨・表面仕上げ工程は、製品の品質に直結する重要なプロセスです。適切なコンパウンドやコーティング剤の選定は、最終製品の美観と耐久性を大きく左右します。本記事では、高度な化学的知見を武器に表面処理剤・研磨剤を開発する 株式会社クリスタルプロセス の技術と強みを紹介します。
目次
研究開発拠点「広島中央サイエンスパーク」と専門チーム体制
株式会社クリスタルプロセスは、広島県東広島市の広島中央サイエンスパーク内に本社および表面被膜合成研究所を構える技術系化学メーカーである。研究拠点は産学官連携の環境下にあり、少人数体制で専門性を明確に分けた構成を取っている。
| 部門 | 人数 | 構成・専門領域 |
|---|---|---|
| 本社・表面被膜合成研究所 | 28名 | 研究・管理機能 |
| 研究開発部 | 5名 (2026年春より6名予定) | 理学博士1名、応用化学専門4名 |
| 生産技術部 | 8名 | 量産設計・工程管理 |
| テクニカルセンター | 2名 | 技術サポート・評価 |
| 合計 | 39名 (うちパート9名) | 基礎合成〜量産設計まで社内完結 |
少人数ながら、化学合成・被膜形成・材料設計の専門性を明確に分業し、基礎研究から量産設計までを社内で完結できる体制を整えている点が同社の特徴である。
自社保有設備と暴露試験場による迅速対応
同社の強みの一つは、研究・評価・実証を自社内で行える設備環境にあります。
- 表面被膜合成設備
- 各種塗布・研磨評価設備
- 暴露試験場(屋外耐候評価)
これらを自社で保有することで、顧客の要求に応じた試作・評価・改良を短期間で繰り返すことが可能です。
特に屋外暴露試験は、コーティング剤の耐候性・耐久性評価において重要な工程であり、実環境データをもとにした設計改善が可能となります。
この評価体制が、OEM案件や特殊用途開発における対応力につながっています。
特許技術に裏打ちされた製品力
同社の代表的技術の一つが、鏡面形成を目的としたコーティング技術です。
「ポリッシャープレーティングシステム」は、 特許第6836806号(金属鏡面形成コーティング方法) を取得しています。
この技術は、液剤の定着性や反応安定性を化学的に制御することで、 鏡面レベルの映り込みと作業工程の合理化を両立させる設計思想に基づいています。
単なる艶出しではなく、被膜形成メカニズムを制御する化学設計に強みがあります。
広島から世界へ ― 海外展開と評価
同社の製品は国内市場にとどまらず、海外市場へも展開されています。 自動車アフターマーケット分野を中心に、海外展示会出展や輸出販売を通じて、表面処理技術の提供を行っています。
「広島から世界へ」という言葉は、単なるスローガンではなく、 研究開発拠点を広島に置きながら、国際市場へ製品を供給している事業実態を示しています。
第三者機関からの評価
技術力と地域貢献は、公的にも評価されています。
- 「広島を代表する企業100選」選出
- 東広島市「ものづくり優良企業」認定
- ベストH!NT賞(新価値部門)受賞
これらは、研究開発力と製造体制の両立が評価された結果といえます。
幅広い事業展開とOEM対応
同社は以下の分野で製品を展開しています。
- 表面処理剤(コーティング剤)
- 研磨剤(コンパウンド)
- 洗浄剤
- 自動車アフターマーケット向け製品
OEM開発では、顧客用途に合わせた配合設計・機能調整・耐候評価を実施し、オリジナル製品として提供しています。
まとめ
研磨・表面処理工程の高度化には、材料設計と評価体制の両立が不可欠です。 クリスタルプロセスは、
- 有機・無機合成化学に基づく研究開発体制
- 専門性を持つ研究チーム
- 自社保有設備と暴露試験場
- 特許取得技術
- 国内外への展開実績
これらを基盤に、表面品質の安定化と工程合理化を支えています。 広島を拠点に、世界市場へ表面処理技術を提供する技術系化学メーカーとして、今後の展開が注目されます。
企業情報
株式会社クリスタルプロセスは、有機合成化学・無機合成化学を基盤に表面処理用化学製品を研究開発・製造・販売する化学メーカーです。
企業名 : 株式会社クリスタルプロセス 所在地 : 広島県東広島市鏡山3丁目10-18(広島中央サイエンスパーク内)
主な事業
- 有機合成・無機合成化学を用いた表面被膜剤の研究・開発
- 表面処理剤(コーティング剤)、研磨剤、洗浄剤の製造・販売
- 化学製品のOEM開発
公式サイト : https://crystalprocess.co.jp/