2025年10月2日〜4日にポートメッセなごやで開催された「日本木工機械展2025」。 会場では、株式会社スギイマシナリィ(愛知県稲沢市)が、三和合板株式会社(大阪市)と共同開発した 新型塗装硬化装置【LNCCシステム】 を初披露しました。

スギイマシナリィ様 新製品の機械画像
(画像=スギイマシナリィ 新型塗装硬化装置)

ブースには多くの来場者が詰めかけ、 「塗装と硬化を一体化した構造」に多くの関心が集まりました。
従来工程の“常識”を覆す新提案として、大きな注目を浴びています。


従来の課題を一台で解決。LNCCシステムが実現する効率化とは

塗装と硬化を一体化した構造

これまでの表面コーティング工程では、「塗布」と「硬化乾燥」が別工程でした。
この構成では設備が大型化しやすく、レイアウト変更や保守にも手間がかかります。

LNCCシステムは、これらを1台で完結。 塗装から硬化までを連続処理することで、ライン構成を大幅にシンプル化しました。

  • ✅ 設置スペースの削減
  • ✅ 工程時間の短縮
  • ✅ メンテナンス負荷の軽減

といった効果が得られ、生産現場の効率化に大きく貢献します。


フィルム交換で意匠を変える。仕上がりの自由度が飛躍的に向上

LNCCシステムのもう一つの特長は、仕上がりの多様性。
使用するフィルムを交換するだけで、同じ塗料を用いても仕上がりを自在に変えられます。

スギイマシナリィ 貼り合わせ機画像
(画像=スギイマシナリィ 貼り合わせ機画像)
仕上げタイプ 特徴
鏡面仕上げ 高級感あるグロス表面
マット仕上げ 落ち着いた質感で指紋が目立ちにくい
柄物仕上げ(エンボス) テクスチャや木目などの意匠再現が可能

建材・家具・内装材など、デザイン性を重視する分野において、 コストを抑えながらも高付加価値な表現を実現できる点が評価されました。


スギイマシナリィ×三和合板の共同開発。その背景にある“現場視点”

スギイマシナリィ取締役の杉本悠輝氏は、開発の狙いを次のように語ります。

スギイマシナリィ 取締役 杉本悠輝氏
(画像=スギイマシナリィ 取締役 杉本悠輝氏)

「ロールコーターで培った弊社の技術と、三和合板様のアイデアを融合させることで、 “工程の簡略化”と“意匠の多様化”を両立できました。展示会では、多くの方がその新しい可能性に驚かれていました。」

この新型装置には、現場での課題を熟知した両社ならではの知見が詰め込まれています。

表面加工の新たなステージへ。スギイマシナリィのこれから

スギイマシナリィ 新型塗装硬化装置【LNCCシステム】
(画像=スギイマシナリィ 新型塗装硬化装置【LNCCシステム】)

長年「塗る・貼る」の技術を磨き続けてきたスギイマシナリィ。
LNCCシステムの開発を機に、同社はさらなる進化を目指しています。

「変わらぬ想いと変わり続ける技術で日本“住”を支える」

このビジョンのもと、製造現場に寄り添う機械づくりを続け、 次世代の表面加工技術を切り拓いていきます。


会社情報

株式会社スギイマシナリィ
所在地:愛知県稲沢市目比町竹ノ腰901番
代表取締役:杉本幹哉
創業:1949年8月
法人設立:1960年12月20日
ホームページ:https://sugii-m.com/